『嫌われる勇気』の要約
『嫌われる勇気』は、「人は変われるのか」と疑う青年と、アドラー心理学を説く哲人が五夜にわたって語り合う対話の本です。この 27 枚では、原因論を退ける目的論、劣等感と人生のタスク、承認欲求の否定と課題の分離、そして共同体感覚と「いま、ここ」を生きる姿勢までを、本書の流れに沿って確認します。
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まず「目的論」と「課題の分離」の 2 枚を確実に覚えましょう。ほかの考え方の多くは、この 2 つから導かれています。答えを覚えたら、自分の身近な悩みに当てはめて「これは誰の課題か」と考えてみると、理解が一段深まります。
27 枚すべての単語カード
『嫌われる勇気』は、どのような形式で書かれた本ですか?
哲人と青年の対話形式。
悩みを抱えた青年が哲人の書斎を訪ね、五夜にわたって議論する構成です。
本書が紹介しているのは、誰の心理学ですか?
アルフレッド・アドラーの心理学(アドラー心理学)。
アドラーはオーストリア出身の精神科医で、フロイト、ユングと並ぶ心理学の巨頭とされます。
本書の中心にある主張は何ですか?
人は過去や環境に縛られず、いまこの瞬間から変われる。
変わるために必要なのは能力ではなく「勇気」だとされ、アドラー心理学は「勇気の心理学」と呼ばれます。
アドラー心理学が否定する「原因論」とは、どのような考え方ですか?
過去の出来事(原因)が、いまの自分を決めているという考え方。
本書は、トラウマが人を縛るという見方をはっきり否定します。
原因論に対して、アドラー心理学が採る立場は何ですか?
目的論。
人は過去の原因ではなく、いまの「目的」に沿って行動や感情を選んでいる、と考えます。
目的論では、カッとなって怒鳴る行動をどう説明しますか?
相手を屈服させるという目的のために、怒りの感情をつくり出して使っている。
感情に支配されるのではなく、目的に合わせて感情を選んでいる、という見方です。
アドラー心理学でいう「ライフスタイル」とは何ですか?
世界や自分をどう見るかという、その人の考え方や行動の傾向。
一般にいう性格や気質に近い言葉です。自ら選んだものなので、選び直すこともできるとされます。
人がなかなか変われない理由を、本書はどう説明しますか?
変わらないことを、自分で決めているから。
いまのライフスタイルの方が慣れていて楽なため、変わる勇気が持てないのだと説明されます。
本書によれば、すべての悩みは何の悩みですか?
対人関係の悩み。
一見ひとりで抱えている悩みにも、必ず他者の存在が関わっている、と考えます。
「劣等感」と「劣等コンプレックス」の違いは何ですか?
劣等感は成長のきっかけになる健全な感覚。劣等コンプレックスは、劣等感を言い訳に使う状態。
「学歴が低いから成功できない」のように、本来は関係のない因果を持ち出して逃げ道をつくるのが劣等コンプレックスです。
「優越コンプレックス」とは何ですか?
自分が優れているかのように振る舞い、偽りの優越感に浸ること。
権威を借りたり自慢したりするのは、強い劣等感の裏返しだと本書は指摘します。
健全な劣等感は、何との比較から生まれるとされますか?
他者ではなく、「理想の自分」との比較。
他者との競争は対人関係の悩みを生むため、競争から降りることが勧められます。
アドラーが挙げる三つの「人生のタスク」とは何ですか?
仕事のタスク、交友のタスク、愛のタスク。
人が社会の中で生きるときに避けて通れない、三つの対人関係を指します。
「人生の嘘」とは何ですか?
さまざまな口実を持ち出して、人生のタスクから逃げること。
本書は「承認欲求」をどう扱っていますか?
否定する。他者から承認される必要はない、と説く。
承認を求め続けると、他者の期待を満たすための人生を生きることになるからです。
「課題の分離」とは何ですか?
自分の課題と他者の課題を分け、他者の課題には踏み込まないこと。
あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に踏み込むこと、あるいは自分の課題に踏み込まれることから生まれる、と本書は述べます。
ある課題が誰の課題かを見分けるには、何を問えばよいですか?
その選択の結末を、最終的に引き受けるのは誰か。
たとえば子どもが勉強するかどうかは、親ではなく子どもの課題です。
本書のタイトルにつながる、「自由」の定義は何ですか?
他者から嫌われること。
嫌われることを目的にするのではなく、嫌われる可能性を恐れずに自分の生き方を選ぶ、という意味です。
対人関係のゴールとされる「共同体感覚」とは何ですか?
他者を仲間と見なし、そこに「自分の居場所がある」と感じられること。
ここでいう共同体は家族や職場にとどまらず、過去から未来、宇宙全体までを含むとされます。
本書が勧める「横の関係」とは、どのような関係ですか?
上下の評価をせず、対等な立場で接する関係。
反対の「縦の関係」は、相手を操作しようとする態度につながるとされます。
本書が「ほめる」ことにも反対するのはなぜですか?
ほめることは、能力のある人が能力のない人に下す評価で、縦の関係を前提にしているから。
ほめる代わりに、アドラー心理学が勧める関わり方は何ですか?
勇気づけ。
「ありがとう」など、感謝や喜びを伝えることです。人は誰かの役に立てていると感じたときに勇気を持てる、と考えます。
共同体感覚を得るための三つの要素は何ですか?
自己受容、他者信頼、他者貢献。
「自己受容」と「自己肯定」の違いは何ですか?
自己受容は、できない自分をありのまま受け入れること。自己肯定は、できないのに自分に「できる」と言い聞かせること。
本書のいう「他者信頼」とは、どのような信じ方ですか?
条件をつけずに他者を信じること。
担保や条件つきで相手を信じる「信用」とは区別されます。
本書によれば、幸福とは何ですか?
「自分は誰かの役に立っている」という貢献感。
目に見える貢献でなくてもよく、主観的に貢献感を持てれば十分だとされます。
本書は、人生を「線」ではなく何として捉えるよう勧めていますか?
連続する刹那(点の連続)。
人生は目的地へ向かう旅ではなく、「いま、ここ」を真剣に生きる瞬間の積み重ねだと説かれます。迷ったときの「導きの星」は他者貢献です。
